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イベントレポート 2月3日

ギャラリー・トーク vol.3

◎志村裕信さん

出品作は六本木クロッシング2016展に参加後にフランスのパリに行き2年間研修。2017年秋くらいから作り始め約1年くらいかけて作った作品。フランスのバスク地方の小さな村と、千葉県成田市・三里塚で撮影したものをミックスさせてひとつの作品として見せています。

タイトルの「Nostalgis, Amnesia」については、ノルタルジアは「懐かしさ、郷愁」、アムネジアは「記憶喪失、忘却」という意味です。
自分のやりたいことは総称してして記憶のことを扱っていて、記憶のことは歴史のこと、文化のこと、目にみえるもの、目に見えないものです。忘れ去られてしまったことを大事にしたく”Amnesia”の言葉をつけました。

作品の中でバスク地方の羊飼いを追いかけてそれは、伝統としての羊。彼らの生き方の根幹としてそばにいた動物として描いて、日本の羊は近代と近代化の象徴として描いています。

◎川久保ジョイさん

今回の展示のキーワードは「トラゴーイディア」(日本語訳:悲劇)。
悲劇の主人公の美しさに比例して、最後に訪れるのは、より強烈な結末となる。3枚の写真作品は、福島の制限区域内にフィルムを埋めて数日後に掘り出し、現像したもの。何らかの科学反応で美しい作品となった。福島の惨事を写真や映像で表現するのではなく、逆に美しくした時に、逆説的な方法で表現できるではないか、美しければ美しいほど悲惨なものであった事を表現できるのではないかと思い制作をしました。