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1月12日 イベントレポート[栗林慧×栗林隆]

1月12日(日)に栗林慧さんと栗林隆さんのアーティストトーク「ふたりの栗林」が開催されました。

トーク内容の一部です。

父との展示はなかなかハードルが高いがいつか一緒に展示ができればと思っていました。
「おやじが有名だとプレッシャーにならないか」とよく聞かれますが、気にしていません。
父は、好きなことをやっているし、自分は父が作った一部であり、体を通してできた表現で、比べる感覚がないです。父から影響を受けていないわけではありません。
自分で25年アーテイスト活動をしてきて、自分自身を見つめてきたからこそ、今回展示が実現できました。

今回は、自分の作品を発表するのではなく、プロデュースというかたちです。

「我々の宇宙」というタイトルについて―
2011年から色々なことが変わっていきました。日本を客観的にみる必要があると感じ、毎年、福島県に行き地元の人と話をしてきました。その間、父は昆虫を見ていました。宇宙と対比していました。私たちは、表面的なものの見方をしていますが、宇宙、地球、日本、福島を対比させて見せるにはどのようなすればよいかと考え、昆虫を恐竜ぐらい大きさで、食べられてしまうような状況にすれば伝わるんじゃないかということで、展示をしました。

栗林慧さんの展示の感想―
80歳になり50年以上も昆虫を追いかけてきました。
作品を隆にゆだね、僕が興味あるものに展開してくれた。見ていて楽しいです。こんな展示は初めてで、和紙にプリントは新鮮な写真展です。

和紙を取り入れた理由―
制作過程では、素材のバックボーンを大事にしています。それは、ドイツでの留学経験がベースになっています。今回、昆虫を展示するので、自然の素材を使いということが和紙を使用しました。和紙は福島県のアワガミファクトリーのものです。最初の3枚の和紙は竹和紙を使用していて、粒子が細かくディテールがきれいに出ます。カマキリ、蝶、アリは、手すきの楮の和紙です。和紙の粒子にインクが浸透し、その影響でピントがあっている写真が絵画的な表現となっています。